糖尿病性腎症の方が障害共済年金2級を受給できた例
1 相談に来られた時の状況
ご本人が当センターにご相談に来られました。会社の健康診断で糖尿病の疑いを指摘されましたが、多忙であることと、自覚症状がまったくなかったため、10年ほど放置していたそうです。
しかし下痢が続き、物忘れがひどくなるなど体調不良が続いたため、病院を受診したところ、血糖値が600あり、すぐにインスリン治療を開始されました。しばらくは投薬治療で血糖値をコントロールされていましたが、次第に浮腫みで起き上がれなくなるなど症状が悪化し、現在は週に3回の人工透析を受けておられました。
2 当センターの見解
人工透析を受けられている方は、障害等級2級に該当しますので、初診日の確定と保険料の納付要件を充足していれば請求できると判断しました。しかし、ご本人のお話しを聞くと、最初に健康診断を受けられて異常を指摘された病院を思い出せず、インスリン治療中にお仕事が多忙で治療を中断したり、転院を繰り返しており、初診の証明をすることや、病歴の整理が難しい案件だと感じました。
3 サポート依頼を受けてから年金請求までに行ったこと
① 会社の定期検診で異常を指摘された頃を思い出していただき、食事や運動の指導を受けた病院を思い出していただきました。病院に問い合わせてみるとカルテがすでに廃棄されているとのことでした。
② カルテが廃棄されている病院のお近くの薬局で、お薬を処方されていたことを思い出していただいたので、薬局に保険調剤のデータがないか問い合わせをしました。
処方薬や回数のデータはないものの、病院で「受診状況証明書が添付できない申立書」にサインをもらい、薬局の来店証明書、さらに異常数値の記載のある健康診断書のコピーをセットにし、初診の証明としました。
③ 現在人工透析を受けているクリニックに診断書の発行依頼をしました。
④ 通院を中断した時や転院した病院全ての整理し、またお仕事を休職され、退職に至った経緯を時系列にまとめ、病歴就労申立書を作成しました。
4 結果
上記の取り組みにより、障害共済年金2級の認定通知を受け取ることができ、約165万円の障害年金を受給することができました。
投稿者プロフィール

- 社会保険労務士
-
初めまして。社会保険労務士の田村浩一です。
金融機関勤務時代から社員のメンタルヘルス管理に携わり、社会保険労務士の資格を得て2010年4月独立。
その後、多くの年金・労務相談を受ける中で、障害年金請求についての支援活動の必要性を実感し、2012年7月埼玉障害年金相談センターを設立しました。
以来、障害年金制度をより多くの方に知っていただき、一人でも多くの方の障害年金受給を実現できますようにご支援をしております。
障害年金受給をきっかけに、ご本人やご家族が経済的・精神的に安定し、より明るい生活を過ごして頂くことが私どもの願いです。
最新の投稿
- 1月 15, 2026精神の障害受給事例:てんかんで障害基礎年金2級を取得したケース( 20代女性)
- 8月 7, 2023認知症・その他アルツハイマー病で障害基礎年金1級が4年遡及で認められた例
- 8月 7, 2023肢体の障害くも膜下出血により遷延性意識障害となった方が障害基礎年金1級を受給できた例
- 8月 7, 2020肢体の障害脳出血で半身麻痺の方が障害厚生年金2級を遡及受給できた例
「腎臓・肝臓・肺の障害」の記事一覧
- 肝硬変、食道静脈瘤で障害厚生年金3級を遡及できた例
- 初診が10年前の「慢性腎不全・人工透析」で障害厚生年金2級を遡って受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を開始された方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 気管支喘息の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎症で人工透析を実施。障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が社会的治癒が認められて障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を受給できた例
- アルポート症候群で人工透析を受けている方が障害基礎年金2級を請求できた例
- 糖尿病性ニューロパチーの方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を請求できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けられている方が障害基礎年金2級を受給できた例
- 仕事を続けながら人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎症の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 多発性嚢胞腎で人工透析を受けられている方が障害厚生年金2級を受給できたケース
- 慢性糸球体腎炎の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎不全の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 人工透析で初診日の確認が取れないケース
- 初診が36年前の「糖尿病性腎症・人工透析」で障害厚生年金2級を受給できた例
- 人工透析で障害厚生年金2級を受給できたケース




